アトピーとニキビの治し方

「ニキビ」を治そうと決意した時
2002年10月19日 Kazuya

今までの私

2002年7月6日、この日私は、自身の今までの常識が見事に覆された。

 ずっと「良い」と言われていることを鵜呑みにして、今まで生きてきた。その日まで私は、ずっと洗顔料を使用し、髭を剃る時は「シェービングローション」を使用していた。「顔のアブラをとることが一番望ましいことだ。」私はテレビを中心とした企業の発信するCMでこのように説明される言葉(そういうニュアンスを持たせる言葉)を耳にするたびに、これを只管信じて、洗顔料、とりわけ男性用洗顔料を使い続けた。「滑らかにそれる、カミソリ負けしない。」同様にCMから流れる言葉を信じて、中学校3年生の頃からシェービングローションを使い続けた。

 私の顔は中学校3年生の頃から、ニキビに侵されていた。放っておけばすぐに治る。当時何も考えていなかった私は、膨らみ痛む顔のニキビを、その苦痛から開放されたいがために潰していた。そして、少しでも昔の肌を取り戻したいがために、盛んにテレビのCMで放送されている洗顔料などを使い始めた。

 「顔のアブラを放っておくと、雑菌がたまり、毛穴を塞ぎ、そしてニキビが出来る。だから顔のアブラを只管とらなくてはいけない。」あの日まで私はずっとそう信じていた。「シェービングローションを使わなければ、カミソリ負けを起こし、肌が荒れる。」同じくそう信じて、髭が濃くなってきた中学校3年生の時から髭を剃り始め、それを信じた。

 企業の言うことを素直に信じていれば、じきに治ると考えていた。しかし私の顔はどんどん赤みを増し、酷くなる一方だった。特にニキビ痕の酷さは尋常ではなかった。しかしあの日まで私は、全く企業側の主張に疑いを持つことはなかった。それは私の頭の中に「アブラをとることが一番望ましい」という言葉が自然と刷り込まれていたからである。そのことが、自身のニキビ治療の根底にあったので疑う余地が全くなかった。

 更に私の顔は「髭を剃る」という行為によって悪循環に陥っていった。あの日まで私は、朝は最初に顔を洗顔料で洗って、それからシェービングローションを塗って、髭を剃っていた。ニキビがなく、スベスベの肌に対してこのようにするならば、何の問題はない。しかし、私のようなニキビに侵されている人には、この行為は顔に相当のダメージを与えている。

 男性用洗顔料には「ポリエチレングリコール」という物質が含まれている(基礎化粧品にも含まれている)。この物質は「界面活性剤」というものである。これは水と油を混ぜ合わせる時に使用する物質で、洗剤や洗顔料には大抵使用されている。男性用洗顔料の界面活性剤は「合成界面活性剤」が殆どで、これは石油から作られている。言わば合成洗剤(石油系)を顔に塗っているのと同じ事と考えても良い。洗顔料で顔を洗うと、界面活性剤が肌に浸透し、顔の表面の保護膜が溶かされてしまう。そうすると顔はカサカサし、肌が突っ張ったように感じる。最初はそのように感じるが、徐々に皮脂が分泌される。ここで重要なのは、もともと正常に分泌されていた皮脂が、無理やり界面活性剤の働きで落とされているので、顔が皮脂量をコントロールできないということである。その結果、異常なまでの皮脂が分泌されてしまう。私は夏場は特に洗顔料を使用していたので、「油とりがみ」は必需品であった。

 その洗顔後のカサカサの肌に、すぐシェービングローションを塗って髭を剃っていた。シェービングローションには「パラベン」という防腐剤が含まれている。人によっては接触性皮膚炎を起こし、飲み下すとむかつきや嘔吐、酸性症、薬物発疹、肝炎などを起こすと言われている。合成界面活性剤のように、バリア層を壊して皮膚内部に入ることはないと言われているが、洗顔料を使い保護膜が溶かされてから使うのであれば、皮膚内部に浸透しないとは決して言うことは出来ない。私の場合、このようにして髭を剃ると出血も伴っていたので、おそらくパラベンなどの化学物質が浸透していたものと思われる。

 ニキビができ、保護膜を溶かし、髭を剃る、そして出血。それを治したいがために、余計に洗顔料で顔を洗う。その結果、大量の色素沈着やニキビが出来た。首筋には夥しい数の、しこりのようなニキビがあった。その悪循環をあの日まで、私は気づかずにいた。前述の通り、企業の言葉を信じていたからだ。

 友達と写真に写ると、自分の顔だけ赤みを帯びている写真になった。顔を自分の顔に近づけられるのが怖かった。本当に自分の顔が嫌だった。エステに行こうと考えたこともあるし、皮膚科に行って治療しに行こうとも考えた。しかし、どれもかなりのお金がかかるために、半ばあきらめていた。決定的だったのは次の事があった時だった。あるクリニックのHPを見たときだった。治療写真を見て「すごい」と思ったので、相談のためにそのクリニックにメールを送った。その返事には「一回通院ごとに2,000円、そして最低12万〜18万の治療器具を購入していただきます。」という感じの回答があった。私はその時「ニキビを治せるのはお金持ちだけなのか?」と自問した。本当に辛かった。その頃にはすでに開き直ってはいたものの、私の心は、一握りの微かな希望を、見事に打ち崩された気持ちでいっぱいだった。


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